共感性羞恥と観察者羞恥の違いと簡単な見分け方
一時期、「共感性羞恥」がテレビで取り上げられたことでその名称が知られるようになり、ネットでも話題になったかなと思います。
しかし、調べていくうちに「共感性羞恥」と似て非なる存在である「観察者羞恥」というものがあることを見つけました。
私自身、ドラマやアニメを見ていて、登場人物が恥をかくであろう瞬間が予想出来た時、または恥をかく瞬間を目の当たりに時に、私自身も同様に堪らなく恥ずかしくなる思いが何度もあります。一人でいる時は、予想出来た時に早送りにしてその場面を飛ばすことが出来ますが、家族や友人と視聴している場合は、容易に飛ばすことが出来ませんよね。それ故、リラックスタイムであるにも関わらず、変に精神的なダメージを受けてしまうことが多々あります。「ナースのお仕事」の朝倉なんて、全く見てられませんでした(笑)
このことから、私自身もこの共感性羞恥持ちなのだと実感していました。しかし、観察者羞恥という言葉を知り似たようなものであれど、異なる現象であるということを知りました。
どちらか一方の言葉は知っていて自分の気質に近い、、、だけどなんだかしっくりこないということがある方もいらっしゃるかなと思います。
そこで、同じように他人の言動を見ていたたまれない気持ちになるが、自分が一体どっちなのだろうという方、心理学にご興味をお持ちの方にシェアしたく、
今回は、共感性羞恥と観察者羞恥の明確な違いについてお話して参ります。
共感性羞恥とは?
そもそも、共感性羞恥とは簡単に定義すると
自分が怒られたり恥をかくような事をしているわけではないのに、まるで自分が怒られている、恥をかいているように感じてしまう現象
from https://mental-kyoka.com/archives/2222#_
であり、共感性羞恥の感覚を持ってる方は10人に1人の割合で存在するそうです。
それとは別に、
観察者羞恥とは?
相手の感情に関係無く、観察者が観察対象の失敗した姿等を含めて実際に自分がそのような状況に陥った場合を想定し自然発生的に羞恥の感情を抱く現象
であると言えます。
つまり、
共感性羞恥=相手も同じように恥ずかしい思いをしており、それを見ている自分も同様に恥をかいた気持ちになりいたたまれない状況に陥ること。
それに対して、
観察者羞恥=相手が実際に恥をかいていないにも関わらず、それを観察している自分が自分事のように恥ずかしい想いをする現象。
であることが言えます!
ちなみに、私は始めに共感性羞恥について知りこっちの方が知られているものだと思っていましたが、Googleで検索してみた結果、、、
共感性羞恥=約611,000件
観察者羞恥=約1,570,000件
と、約2.56倍もの違いがありました。
共感性と観察者の見分け方
共感性羞恥と観察者羞恥の違いが分かったところで、相手の気持ちが手に取るようには分かりませんよね。そこで、自分がどちらの気質に近いのか簡単に見分けられる方法があります。
それは、、、
お笑い番組を見ていて、いたたまれない想いをするかどうかで見分けられることが出来ます。
日本のお笑いは、「ツッコミ」や最近では減りつつありますが「容姿弄り」が王道の手法かなと思います。
ツッコミ=「自身の行いを多くの観客の前で正される行為」であり、容姿弄り=「自分の容姿が指摘されている様子を公共の電波で飛ばされる」訳ですよね。
このような瞬間をテレビ等で見た時、いたたまれない気持ちになる方は、「観察者羞恥」に該当します。
何故なら、お笑い芸人やタレントの方にとっては、それによって笑いが生むことができ、尚且つ経済的に潤う訳なのでツッコまれる人はむしろ「美味しい」訳なんです。
故に、彼らは人にもよりますが、恥ずかしい想いをしていないことが言えますよね。
そして、相手は恥ずかしい想いをしていないにもかかわらず、自分だけがいたたまれない想いを抱えている為、そこに「共感」は存在しませんよね。
実際に学校やオフィスで大勢の前で先生や上司に大声で指摘されるというシチュエーションと似ていますが、ここで大事なのはやはり、その本人がどう思っているのかそして、相手の感情に従って共感出来ているのかに限ります。
もし、お笑い番組のこのような状況に出くわした際に、特になんとも思わなければ「共感性羞恥」であるということが言えます。
ただ、スベっている姿をもし見た際、それはどちらの気質の方もいたたまれなくなると思いますので、あくまで「ツッコミ」・「容姿弄り」に限ったもので判断してみると非常に分かりやすいかなと思います!
自分が一体、どっちなのかを知りたい場合は是非、上記の方法を試して頂くとどっちなのかが分かるのではないかと思います。
今回は共感性羞恥≠観察者羞恥と定義付けしましたが、人によっても定義が異なる点がありますので、参考までに知って頂ければと思います。